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ハイビスカス 野茶坊は、江戸末期から明治時代に山野で生活していた実在の人物である。

 幼い頃は村で暮らしていたが、村人たちに虐げられ山へ逃げ込んだ。それ以来野茶坊は、山野で寝泊りする生活を送った。
 日中は山野に身を潜め、夜になって里へ出てきて盗みを働くことが多かった。

 しかし、悪事を働くばかりではなく、裕福な家から盗んできた物を貧しい家に投げ込んだり、道端で泣いている子供におにぎりを与えたりすることもあった。

 野茶坊があまりに盗みを働くので、ある日村人たちは総出で山中に入り「野茶坊狩り」をしたこともあった。しかし、野茶坊は捕まらず失敗に終わった。

 江戸時代には薩摩藩による厳しい黒糖搾取に苦しんでいた島民たちにとって、山野を自由に駆け巡る野茶坊はある意味羨ましい存在であったのかもしれない。

 野茶坊の生きた時代背景を見てみると、薩摩による支配から明治維新を経て、奄美では未だに続く黒糖専売に対して丸田南里等が大島商社解体に向けて運動をし、黒糖自由売買を勝ち取ったりしていた。
 薩摩藩から鹿児島県になっても依然と続く圧力と闘いながら徐々にではあるが島民が力を合わせて道を切り開いていく過程だ。

大きく変わって行く世の中は野茶坊の目にどう映っていたのだろうか。

 野茶坊は歌い継がれる奄美の島唄にも「野茶坊節」として唄われ、今もなお島の人々に愛され続けている人物である。